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クルンクンのクルタ・ゴザ !


先日、バリ東部に行った時に立ち寄ったクルタ・ゴザ(スマラプラ王宮跡)です。
ここはカマサンスタイルの天井画が有名です。入り口を入ると正面に見えるのが
バレ・カンバン(王家の休息所の跡)です。蓮池に浮かんでいるような建物で橋を
渡って中に入ります。この天井一面に描かれている絵がカマサンスタイルです。

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カマサンスタイルとはバリ絵画の起源ともなったスタイルで古代インドの叙事詩
「ラーマヤナ」「マーハバラタ」をテーマにしたものが殆どです。絵のなかには
ストーリーがあって、それらは黒、白、黄、青、茶の五色で表現され、人物は
斜め上から描かれ、遠近感はなく平面的な技法が用いられています。
ワヤン・クリッの人形柄を踏襲することからワヤンスタイルとも呼ばれるそうです。


クルンクンのクルタ・ゴザ !_f0191927_2264116.jpg

以前、かれこれ15年以上も前になるでしょうか、訪れた事がありました。その時は
絵自体にあちこち傷みもあって、色合いもくすんで、もっと古ぼけた印象でしたが
もしかしたら修復したのでしょうか、鮮やかな色になっていて、周りの梁や柱の装飾
にも極彩色で色が塗られていました。

前後してしまいましたが、バレ・カンバンに行く手前にある建物がクルタ・ゴザです。
こちらの天井にもカマサンスタイルの絵が描かれています。

クルンクンのクルタ・ゴザ !_f0191927_2243148.jpg

クルタ・ゴザとはサンスクリット語で裁判所という意味だそうです。こちらの方は
まだ修復前の歴史が感じられる色調です。一つ一つの絵をよくよく見ると
裁判所跡だけあって描かれている絵がとっても興味深い絵なんです。
「この世で良くない行いをすると、地獄に落ちてこんな苦しみを味わうぞ」 という絵が
一面に並んでいるそうですよ。地獄絵が描かれています。予備知識もなくサラッと
見て行くと、どうしても蓮池に浮かぶバレ・カンバンの方に興味がいってしまい
見逃してしまいます。私もご多分にもれず見逃しました (笑)

じっくり見ていくと 「悪知恵ばかり働かす人間の頭はのこぎり引き~ ! 」  とか
「地獄の炎で釜ゆで~!」  などなどの絵を見つけられると思います。






by lavender_beth | 2011-07-18 02:28 | 日々の生活の綴り
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